Amazon Lex で発話認識向上のトレーニング
渡辺です。
Amazon Lexでは、インテントに登録したサンプル発話を元にユーザの発言を認識します。 この時、AI(機械学習)により、サンプル発話に近い発言も認識されます。 しかし、AIによる認識精度を上げるためには、サンプル発話を充分に登録すること、認識されなかった発話の登録が不可欠です。 認識されなかった発話の登録のような作業は「トレーニング」と呼ばれます。
Lexでのトレーニング
現在のLexでは、 認識できなかった発話をインテントのサンプル発話に登録 することで、トレーニングを行います。 これから、サンプルのOrderFlowersボットを利用して、サンプル発話の追加手順を解説します。
認識できない発言を入力する
OrderFlowersボットを作成したならば、「Test Bot」のチャット欄より「Please order flowers」と入力します。 この発話(言い回し)は、サンプル発話に登録されていないため、Lexで適切なインテントとして認識されません。
同様に認識されない発話を幾つか入力しましょう。
- Order flowers
- Get me flowers
- Get me some flowers
これらの言い回しもボットで認識させましょう。
認識できなかった発言を確認する
Lexのコンソールから、Lexで認識できなかった発言の一覧を確認できます。 MonitoringタブのTables/Utterancesを開き、Missedボタンをクリックしてください。
認識されなかった発言の一覧と回数が確認出来ます。 なお、 この集計は1日1回であるため、反映まで最大24時間が必要 です。
適切なインテントに追加する
認識できなかった発言で、認識させたいインテントがあるならば、チェックボックスをオンにします。 続けて、「Add Utterances to Intent」をクリックし、追加するインテント(OrderFlowers)を選択します。
Editorのインテント(OrderFlowers)を確認すると、サンプル発話が追加されていることが確認出来ました。
なお、サンプル発話の追加を反映するために、ビルドすることを忘れないでください。
まとめ
AI(機械学習)は、完璧ではありません。 認識率を向上させるには、トレーニングが必要不可欠です。 認識できないフレーズを拾い上げ、うまく登録することでよりAIを有効に使いこなしましょう。